北海道神宮の境内には、朽ちかけたソメイヨシノの老木が見られます。その幹の裂け目から、力強く伸びるたくさんの不定根が観察できました。不定根は、通常の根とは異なり、茎や幹から発生する根のことです。樹木が弱ってきた際に、水分や栄養を補うために出現することが多く、自然界における樹木の生命力を感じさせます。
ソメイヨシノは寿命が比較的短く、この木も長年にわたり風雪に耐えてきたものの、ついに衰えが見え始めています。それでもなお、不定根を伸ばして生き抜こうとする姿に自然の持つ強さと儚さが感じられます。
・北海道神宮境内のソメイヨシノの古木
・幹の裂け目からのぞく不定根